グランツたけた・廉太郎ホールの度肝を抜かされた実力

先日2020年9月27日にグランツ竹田で音響設計についての講座があったときに、実際にホールでピアノと歌を聞いてみて、そのポテンシャル(潜在力)に度肝を抜かされました。

グランツたけた・廉太郎ホールの外観

個人的には声楽や室内楽等の録音の聖地とも言われるような存在になりえるのではと思っています。

ホール音響の具体的な特徴

  1. 音のバランスがよく、やや長めの残響音で癖がなく自然(低音から高音までバランスよく減衰する)。
  2. 座席数は700席だが、ホール空間は1,000席相当以上と広く、豪華なホールのサウンドという印象
  3. ホール自体が静かでノイズも少ないと感じた。
  4. ステージ上の演奏者にしっかり音が聴こえフィードバックがあるので、「演奏者自身が安心して自分の演奏とサウンドを楽しむことができる」のではと思った。(おそらく最重要ポイント)

上部空間を最大限活かしたホール設計 演奏者にも反響音がよく聴こえ、安心して演奏を楽しめる

ホールを借り上げるときの安さもすごい。

朝から夕方まで一日借りて、現在約5万円というリーズナブルさも一押しできるメリットかと思います。例えば東京都内等でスタジオを借りようとすると、狭い空間でも一日10万円とかざらだと思います。

航空券代や宿代等の旅費を足しても、グランツ竹田を使ったほうが安くなるんじゃないかという料金設定です。

そして撮れる音は全然違うし、田舎の静かな環境でリラックスしながらレコーディングできるとなれば、アーティストには多大なメリットなんじゃないかと思います。

世界中から録音するアーティストを誘致してみてはどうか

世界中からレコーディングにアーティストを誘致するキャンペーンなどやってもいいんじゃないか。中には気に入って、常連になったり住み着いちゃうアーティストも出てくるかもしれない。

そのくらいの夢を抱かせてくれるポテンシャル(潜在力)を持った音楽ホールだと思いました。

(すべて個人的な見解です。2020年10月)

(番外編)観客の立場で思ったこと

『これはすごいホールだな・・・。上部への響きが多いような実力派ソプラノさんなどのリサイタルはすごいことになりそうだなぁ(良い意味で)。それから、ヴァイオリンやチェロなど弦楽器の演奏も相当良さそうだ。』

(番外編)演奏者の立場で思ったこと

『もしも、自分が歌のリサイタルをやるとしたらここだなぁ。自分が歌っていてほとんど聞こえない様なホールだと、僕のような素人はとても心配になって調子自体悪くなったりしちゃうけど、ここなら結構安心して歌えそうだ。

ピアノもスタンウェイにしては落ち着いているサウンドで、あまり出すぎない様な感じなので、声量があるとは言えない僕でも、このピアノで上手な伴奏者さんに弾いてもらえばなんとかなりそうだ。』

(すべて超個人的な見解です。2020年10月)